脊柱管狭窄症は電気治療で緩和するの!?4つの治療法や予防法も伝授

 

脊柱管狭窄症は症状がひどくない場合は、保存治療などで様子を見ることになります。
保存治療の一つでもある「通電療法」この通電療法について紹介していきます。

電気の刺激で緩和させる通電療法とは?4つの通電療法について

通電療法は、患部付近に電極を指し、電気的な刺激を送ることで、患部の痛みを和らげる対処療法です。
電極自体はそのままでも可能で、痛み具合によって調整されます。
脊柱管狭窄症などの神経に関わる保存療法としては、高い効果が期待できるとされています。

脊柱管狭窄症における通電療法について

脊柱管狭窄症は、脊椎付近に電極に埋め込んで、電気的な刺激を送り、痛みを和らげます。
気を付けて欲しいのが、しびれに関しては期待ができませんので、痛みだけの場合や、または薬物による治療が期待できないという場合に使われる療法だと言えます。

脊椎付近に電極を埋め込むと聞くと不安を感じる方もいるでしょう。しかし埋め込む電極はとても小さなものであり、取り外しも簡単なので安全面の心配もないでしょう。

ただし、麻酔としての側面が強い療法なので専門的な知識が必須な治療です。
通電療法について実績がある医師を選ぶことが大切です。通電療法を受けてみたいと考えている方は、ちゃんと病院選びをして下さい。

1.脊髄電気刺激療法

脊髄電気刺激療法は、脊髄に微弱な電流を流して慢性の痛みを和らげる治療法です。
この治療では入院し、約一週間試験刺激を実施し、鎮痛効果が得られることが確認できた後に刺激装置を体内に植え込みます。
植え込むことにより、刺激の強さとモードは自身による選択と操作が可能で、一人一人の痛みに合わせた細かい調整を行うことにより、痛みが少ない日常生活の幅を広げる事が目的です。

2.EMS(神経筋電気刺激療法)

主に筋肉や運動神経の電気刺激によって筋収縮を起こすことにより、筋力の増強や筋委縮の予防や、痙縮抑制などを目的に行われている治療法です。
医療の現場などでは、脳血管疾患などによる自分の意志では運動をすることが困難な方たちのリハビリ治療にも使用されています。

3.TENS(経皮的電気刺激療法)

痛みがある部位などに、そこから痛みの信号を中枢に伝える知覚神経に電極に貼り、痛みを感じないレベルの電流を流していく治療法です。
痛みの伝達をブロックし、痛みを感じるのを緩和させたり、筋肉の緊張を解し、痛みやコリなどを減らします。

4.マイクロカレント療法(微弱電流方法)

マイクロカレント療法は生体電流によく似ている微弱な電流を使った治療法です。

脊柱管狭窄症の5つの保存治療について

ここからは保存治療について紹介していきます。

1.薬物治療

薬物療法では、まず症状を和らげる目的で消炎鎮痛薬やプレガバリンを使います。
消炎鎮痛薬は、アセトアミノフェンや非ステロイド性消炎鎮痛薬を使用します。プレガバリンは神経障害性疼痛(主に神経が圧迫されることにより引き起こされる痛みやしびれ)に対して用いられる第一選択薬です。

また下肢の症状がある場合は、リマプロストアルファデクスという薬を用います。リマプロストアルファデクスは下肢に向かう動脈を拡張させ、下肢の筋肉へ流動する血液の量を増やして症状を抑える働きがあります。

2.ブロック注射

ブロック注射は、神経の周りに薬を注入します。
神経ブロック注射は一時的な鎮痛目的だけでなく、疼痛の治癒や神経の炎症改善による痛みそのものを減らすことを目的にした痛みの治療方法です。

3.手技療法と鍼治療

主にAKA、カイロプラクチック、マニプレーションなどの仙腸関節や局所などの関節を手技的に動かして鎮痛を計ります。
鍼治療と同様で一時的な鎮痛を得られます。

4.装具療法

専用の装具を作成・装着して、痛みの軽減と変形の矯正、患部の固定と負担を減らします。
装具はコルセットサポーターなどです。

5.運動療法

主にストレッチやトレーニングといったものです。
体幹や下肢後面の筋肉のストレッチや、腹部の安定させるための腹部トレーニングなどがあります。

脊柱管狭窄症の5つの予防について

ここからは脊柱管狭窄症の予防について紹介します。

1.腰に負担をかける姿勢と動作を避けるようにする

腰への負担は脊柱管狭窄症の原因にもなりますので避けましょう

長い時間のデスクワークにより猫背の姿勢を続けてしまうと、椎間板に負担がかかってしまいます。
1時間に1回は立ち上がって歩きましょう。

一方で、長い時間の立ち仕事により腰を反らした姿勢を続けると、椎間板に負担がかかり猫背とは反対にずれてしまいます。
また荷物を持ち上げる際は腰を曲げることはせず、膝を曲げて腰を落としてから持ち上げてくださいね。

2.背骨を適度に動かすようにする

背骨を適度に動かすことにより、椎間板のずれや背骨の変形の予防にもなります。
腰のストレッチが非常に効果があり、仰向けの状態のまま腰を抱えて腰を曲げたり、うつ伏せで腰を反らすなどして、背骨を柔らかい状態を保つようにしましょう。

3.体重をコントロールするように心がける

肥満の方は、体重を減らすことにより腰椎や周囲の筋肉にかかる負担を減らせます。
また下肢の神経症状があると、運動の量が落ちてしまい体重の増加もありますので、体重コントロールには注意してくださいね。

4.自転車を使用する

自転車をこぐ姿勢は、腰がまがり症状が出にくい姿勢とも言えます。
遠くに行く際や買い物の時は自転車を利用すると良いです。

5.杖や手押し車を使用する

外出をする際は杖や押し車を使用することにより、症状が出づらい前かがみの姿勢で歩きやすくなります。

まとめ


1.電気の刺激で緩和させる通電療法とは?4つの通電療法について
2.脊柱管狭窄症の5つの保存治療について
3.脊柱管狭窄症の5つの予防について

通電治療や保存療法など治療法にも種類がありますので、自分に合った治療法を探すのも良いでしょう。
また脊柱管狭窄症は予防も可能なので、改善に努めるのも一つの手段です。