私たちは何気なく立ったり歩いたりといった動作を繰り返しています。
これらの動作はある程度の力が必要です。足に上手く力が入らなくなると歩くことに支障をきたすことも少なくないです。

今回の記事では脊柱管狭窄症の足の脱力に関することを紹介します。

 

脊柱管狭窄症と足の脱力感の原因について


脊柱管狭窄症は特徴的な症状として間欠性跛行(かんけつせいはこう)があります。
間欠性跛行とは、しばらく歩くと、両下肢にしびれや疼痛、こわばりがあり歩行が難しくなります。

前かがみで休憩したり座ったりする事で症状は改善するものの、再び歩き出すと発症し、これらを繰り返すことを言います。

・神経根症状
坐骨神経痛(殿部から両下肢にかけての脱力感・麻痺・痛み・しびれ)

・馬尾神経症状
両下肢の脱力感・冷感・しびれ・麻痺・痛み・会陰部のしびれ感や灼熱感、排尿障害。

・混合型
神経根症状と馬尾神経症状の両方の症状が見られます。

脊柱管狭窄症の原因について
足の神経が通っている腰の脊柱管や椎間孔と呼ばれる神経の通り道が、年齢を経て狭くなったことが原因です。
具体的には椎間板が突出したことにより、黄色じん帯が厚くなり、骨の棘が形成され神経の通り道が狭窄します。
また背骨がずれを生じることも狭窄します。

脊柱管狭窄症の症状の段階について
軽症
立位あるいは歩行で症状が出る。
間欠性跛行は無い、または30分以上は歩行が可能

中等症
10~20分ほどで間欠性跛行
薬などの保存療法では治らない方が増えてくる段階です。根本的なリハビリの治療を早めに受けることを勧めます。

重症
10分以下で間欠性跛行あり、足の脱力感・筋力の低下があります。
根本的なリハビリの治療を受けることにより改善する場合があります。しかし保存療法で効果が出ない方が多いです。よって手術をうけるか検討する段階です。

最重症
5分以下で間欠性跛行、足の脱力感・筋力の低下があり、膀胱直腸障害が出てきます。
保存治療で治らない方が大半ですが、膀胱直腸障害が無い場合ですと改善する方もいます。なので一般には手術を検討した方が良いです。

脊柱管狭窄症の検査について

脊柱管狭窄症には単純X線(レントゲン)とMRIを用います。
レントゲンでは形態的な異常や腰椎の不安定の有無などを評価していきます。
レントゲンだけでは診断が困難な場合はMRIを使用し、より詳しく神経圧迫や重症度を診断します。
他にも造影剤やCT撮影を用いた検査を実施する場合もあります。

また上記の検査以外にも、下肢の感覚異常の有無や筋力低下のチェック(神経学的検査)、SLRテスト(下肢伸展挙上試験)、FNSテスト(大腿神経伸展試験)なども行うこともあります。

しびれや痛み、脱力感などの脊柱管狭窄症の疑いがある症状が出る場合は一度検査をすることをお勧めします。

脊柱管狭窄症の治療について

治療は、保存療法と手術療法に分けられます。

保存療法
薬物療法(非ステロイド系消炎鎮痛薬の内服薬、湿布などの貼り薬、注射)や物理療法(電気治療、温熱療法)装具療法、運動療法があります。

手術療法
保存治療で改善が見られない場合や、日常生活に支障が出る場合、膀胱直腸障害(主に尿もれ、残尿感、尿意便意を感じない)を認める場合には手術が必要となります。手術には除圧術と固定術の二つに分類されています。
除圧は脊柱管を狭くしている骨や靭帯やを削り、脊柱管を拡大する方法で、固定は背中にぐらつきや大きなずれがある場合に行われます。

脊柱管狭窄症の2つの予防法について

ここからは脊柱管狭窄症の予防法を紹介していきます。

1.腰に負担をかける姿勢や動作を避けるようにする
過度な腰への負担は脊柱管狭窄症を招く原因になりますので避けてください。

長い時間のデスクワークで猫背を続けると、椎間板に負担がかかってしまいずれる恐れがあります。
1時間に1回は立ち上がり歩くように心がけてください。

一方で、長い時間の立ち仕事で腰を反らした姿勢をし続けると、椎間板に負担がかかり猫背のときとは反対方向にずれます。
また荷物を持ち上げる際は、腰を曲げるのではなく、膝を曲げて腰を落としてから持ち上げるようにして下さい。

2.運動をする
脊柱管狭窄症、腰椎を前に曲げることにより脊柱管が広がり、神経の圧迫が緩和します。
気を付けて欲しいのが、腰を後ろに反らしてしまうと、脊柱管が狭くなってしまい、神経が強く圧迫されてしまい症状を悪化させる恐れがありますので避けてください。

ふたこふたこ

ここからは脊柱管狭窄症の方にお勧めな運動法を紹介しますね。

・ストレッチ
1.床に両手をつき、四つんばいの姿勢になります。
2.そのまま座る寸前まで、腰の部分を丸めるようにしてゆっくりとお尻を下ろします。
3.座る寸前の姿勢のまま、お尻をかかとに近づけて10秒間伸ばします。

ポイントとしましては反り腰にならないように注意してください、腰に負担がかかってしまいます。

・膝かかえ体操
1.椅子と枕を用意します。枕に仰向けに頭を乗せ、膝から上を椅子に乗せます。
2.この体勢のまま10分ほど、血栓を予防するために、時々足首を前後に動かします。
3.10分ほど経ちましたら、両膝を両手で抱えて腰の筋肉を伸ばします。
4.1分ほど経ちましたら、また膝を椅子の上に乗せて同じことを2~3回繰り返します。

回数は1日2~3セットです。

上記以外にも、自転車に乗る、または手押し車を押しながら歩くなど
できるだけ自分に合った運動を続けていくことが大切です。
安静にしていても治る病気ではありません、なので筋力を維持するようにしましょう。

まとめ

1.脊柱管狭窄症と足の脱力感の原因について
2.脊柱管狭窄症の検査について
3.脊柱管狭窄症の2つの予防法について

脊柱管狭窄症が原因で足の脱力が起こることもあります。
また脊柱管狭窄症は症状によっては、治療法に違いがありますので、気になる方は病院に相談することを勧めます。
他にも脊柱管狭窄症は日常生活での予防法を取り入れることにより、症状の悪化を防ぐこともできますので出来る範囲で取り入れると良いでしょう。