腰椎椎間板ヘルニアは腰が痛くなる病気なのはよく知られています。
患者さんの中には
「長い間座るのが辛い」
「通勤電車で座っていられない」
「仕事中に座っているとお尻が痛くなる」
「長く座ると足がしびれる」
という話を聞きます。
また。このご時世ですので、在宅ワークやリモートワークなとで長時間座り作業する時間が増え、結果的に腰椎椎間板ヘルニアになった方もいます。
そこで腰椎椎間板ヘルニアがあっても楽な座り方、座布団・クッション、座ってもできるストレッチを紹介します。
こういう座り方は腰に良くない
ヘルニアが辛いのは、間違った姿勢で座っていることが多いです。悪い姿勢で座り続けていると腰を悪くしてしまう可能性が高いです。
そのため良い姿勢で座ることがヘルニアを緩和することに繋がります。
悪い姿勢を紹介しますので、腰に負担がかかっていないかどうか確認してみてください。
1.猫背
2.足を組む
3.モデル座り
4.ずっこけ座り
5.スマホ首
詳細は下記に記します。
猫背
背中を丸めて座る姿勢です。スマホやパソコンを使用する際、顔を画面に近づけると猫背姿勢になってしまいます。
患者さんの中には、接客の仕事を最近始めたにも関わらず、猫背はみっともないので改めるように言われています。
猫背にならないように気を付けたいですね。
足を組む
骨盤に均等に力がかからないため、背骨が左右に曲がります。骨盤が歪んでしまい、背中や腰に負担がかかるなど問題が多い姿勢です。
モデル座り
椅子に浅く腰掛けて、背筋を伸ばして座る姿勢です。
ずっこけ座り
お尻が背もたれより前に出て、背もたれに寄り掛かかる形で、重心が背中に置かれている座り方です。
スマホ首
斜め下をのぞき込む、ちょうどスマホを見ている状態の首です。
まっすぐ前を見る姿勢の四倍も負担が首にかかるので、肩こりなどの原因にもなります
私も無意識に悪い姿勢はしていますね、座り方には注意したいです。
正しい座り方について
骨盤を立てて座ることが正しい座り方です。
骨盤の立て方を覚えることで、身体の不調の改善や腰への負担を減らします。
椅子で座る場合
机でパソコン作業をしている等、椅子に座っている場合は骨盤を立てて座り、背もたれにはもたれないように注意します。また足裏は地面につけます。
パソコンの画面に集中すると頭が前に出て猫背の姿勢となり、頭痛や肩こりなどの原因にもなります。
頭が安定する位置から動かさないようにするのが大切です。
ソファーで座る場合
まず腰を背もたれにしっかりとくっつけ、骨盤を立てること、これが正しいソファの座り方です。
床で座る場合
クッションを利用し、骨盤を立てることを意識しましょう。
また正座は骨盤が立ちやすく、安定した姿勢です。しかし長時間座っていると足がしびれてしまいます。
そこで柔らかいクッションをお尻と足の間にはさむことにより、しびれを軽減させることができます。
座布団・クッションを使う
座布団やクッションがあれば長時間座ったり、身体への負担を減らして腰椎椎間板ヘルニアや腰痛になりにくくする意味でも、使用する価値はあるでしょう。
座布団の選び方
和室や床へ置くのなら標準的な座布団がお勧めします。
和室や床に座る場合であれば標準的な座布団が良いです。特に和室で座る時は正座をすることや来客用に使われることが多いです。
椅子の上に置くのであれば、高性能座布団がお勧めです。
椅子に置いて座る場合であれば高性能座布団が良いです。中には腰の負担軽減や骨盤サポートなどの機能が多々あります。座り心地の良さは勿論ですが、効果で選ぶのもお勧めです。
座り心地が良く姿勢が楽なのは、綿やポリエステル
座布団のクッション性や座り心地を重視している場合は綿やポリエステル素材を使うと良いです。
普通の座布団に多く使用されている素材で、座り姿勢を楽にする効果があります。
長時間作業には体にフィットするのは、低反発ウレタン素材
長時間座って作業をしている方は、低反発ウレタン素材をお勧めします。
弾力性と粘質性を持っており、力を入れて抑えるとゆっくりと形状を変化させるのが特徴です。
腰痛が気になるなら、高反発ウレタン素材
腰痛が気になる方は、高反発のウレタン素材が良いです。
ゆっくりと形状を変える低反発ウレタンと違い、力を加えると強く跳ね返すため、固めの感触になっています。体が沈みこまないことから寝返りがしやすく、腰痛対策用マットレスに使用されることが多い素材です。
低反発ウレタンと比較してへたリにくくできているので劣化が少なく、通気性がよいのが特徴です。デスクワークでも立ったり座ったりが多い方に適しています。
座ってできる四つのストレッチ
座ったままできるストレッチは腰の痛みに効果的です。
四つ紹介します。
※ただし痛みやしびれが出た場合は速やかに中止して下さい
1.殿筋のストレッチ
1.椅子に腰かけます(足に床がつく高さが良いです)
2.片方の足首を反対の膝に乗せます
3.足首を乗せたまま、上半身を股関節から前に倒します
4.背中や腰はなるべく丸めず、胸を腿に近づけます
腰からお尻、腿の裏あたりが適度にのびた所で三十秒ほど止めます。
息を吐いて身体の力を抜きます。特にのびている部分の筋肉の力を抜くようにします。
これを片側二~三回繰り返すようにします。
2.椅子の背に手を置いて体をひねるストレッチ
1.足を組みます
2.足を組んだ方とは逆の手はひざに置いて下さい
3.足を組んだ方の手で椅子の背もたれに手をかけながら腰をひねります
詳細はこちらの動画をご覧下さい→https://youtu.be/KGJonr_ybCw
3.椅子の上で足を抱えるストレッチ
1.椅子の前方に片足を立てたまま置く
2.立てた片足を両手で抱える
詳細はこちらの動画をご覧下さい→https://youtu.be/4mn5GeGD_MQ
まとめ
1.腰に良くない姿勢がある
2.腰に正しい座り方がある
3.座布団やクッションを使用することで腰への負担が軽減する
4.座ってできるストレッチがある
腰椎椎間板ヘルニアでも些細なことに気を付ければ、痛みを緩和できたり、腰の負担を減らしたりできるんです。
ただし、痛みが強くなったりする等の症状が悪化した場合は医療機関に相談することを勧めます