腰部脊柱管狭窄症になると、歩行時に痛みが出るなどそれまでは何ともなかった日常的な動作が難しくなりますよね。
症状が出て日常生活に支障が出てくると、体を動かす機会も減って筋力の低下や体力の衰えに繋がってしまいます。
このような症状を改善させて、可能な限りもとの日常生活を送れるようにするために「リハビリテーション(以下、リハビリ)」を行うことが重要となります。
この記事では、症状別に行える簡単な運動3つご紹介していきます。
ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
そして、「リハビリ」には運動だけではなく、生活習慣の見直しも含まれます。
食生活や日常動作でも見直せるような情報をお伝えしていきますので、参考にしてみてくださいね。
腰部脊柱管狭窄症は筋力低下を予防しよう!リハビリ運動3選
寝ている状態で痛みがある場合
寝ている状態で痛みがある場合は、まずは腹式呼吸でインナーマッスルを鍛えましょう。
「仰向け腹式呼吸」
①両脚をそろえて仰向けになり、膝を立てる。両腕はお尻の横へ。 ②両手をおへその下に添え、お腹の動きを感じながら深く呼吸を10回繰り返す。 |
腹式呼吸は血行や代謝をよくするので、寝つきが悪い時に行うのもおススメですよ!
歩行中に痛みやしびれが出る場合
腹筋は自前のコルセットのような役割を果たしています。
体幹を安定させることで体を動かしやすくなるので、無理のない範囲で運動をぜひ日常に取り入れていきましょう。
腹筋運動は「寝たまま行うもの」と「椅子に座って行うもの」を紹介しています。
自分が取り組みやすい方を続けて行うようにしましょう。
寝たまま行う場合
①仰向けになり膝を立てる。 ②手はおへその横に置く。 ③鼻から息を吸う。 ④頭を持ち上げて顎を引き、目線はおへそを見る。 ⑤そのまま口から息を細く長く吐き出す。 ⑥息を吐ききったらゆっくり頭を戻す。 |
①~⑥を1回とし、20回を1日2セット行うのが理想的です。
先に紹介した「寝ている状態で痛みがある場合」に行う腹式運動とよく似ていますよね。
こちらの運動は、顔を持ち上げて目線をおへそにやることでさらに腹筋を使う運動になっています。
椅子に座って行う場合
①おへその3cm下に力を入れる。 ②5秒間力を入れたままキープ。 ③力を緩める。 |
①~③を繰り返し、10回1セットを1日3セット行うのが理想的です。
「回数が多いし面倒くさそう…」と億劫に感じてしまう方、いませんか?
運動を継続するコツは「自分に無理のない負荷から始めて、様子を見て回数を増やしていくこと」。
まずは無理なくできる回数からスタートし、余裕ができてきたら少しずつ回数を増やしていきましょう。
少ない数でも、毎日続けてコツコツ積み上げていくことが大切ですね!
食生活を見直そう!筋肉づくりにおすすめのレシピ2つ
筋力低下の予防は、運動面からだけでなく食生活の見直しからも取り組めます。
筋力を強化するためにはたんぱく質を意識して摂取するようにしましょう。
なかでも「ロイシン」というアミノ酸を含む以下の食材がおススメです。
それではこのようなたんぱく質を使った簡単レシピを紹介していきますね。
漬けてご飯に乗せるだけ!簡単「まぐろのづけ丼」
材料(1人分)
まぐろのお刺身・・・100g
ご飯・・・お茶碗に一杯
<漬けダレ>
☆みりん・・・大さじ2
☆酒・・・大さじ1
☆醤油・・・大さじ1
お好みでネギ、刻みのり、ごまなどをトッピング
作り方
①鍋に☆を入れてひと煮立ちさせてアルコール分を飛ばす。 ②粗熱をとった①を保存袋などに入れて、まぐろを5分以上冷蔵庫で漬ける。 ③漬け終えたらお椀にご飯をよそい、②のまぐろを載せてお好みでトッピングをかけて完成。 |
こちらの「まぐろのづけ丼」は、下記のサイトを参考にさせていただき、さらに簡単に作れるよう手順や材料を改めました。
材料3つ!簡単卵スープ
材料(1人分)
卵・・・1個
水・・・200cc
鶏ガラスープの素・・・小さじ1
お好みでネギ、乾燥わかめ、こしょうをふって
作り方
①鍋に水、鶏がらスープの素を入れてひと煮立ちさせる。 ②ひと煮立ちしたら溶いた卵を流し入れて半熟まで加熱する。 ③火を止めてお好みで乾燥わかめやネギを加えたり、こしょうをふる。 |
ほうれん草やキャベツなどの野菜を入れるとさらに栄養バランスが良くなりますね!
入れる場合は①で野菜も一緒に加えて煮込みましょう。
日常動作を見直そう!ポイント4点
腰部脊柱管狭窄症の人は、日常動作においてできるだけ腰に負担をかけない行動をとることが大切になってきます。
症状が落ち着いてきた人も、今後再発しないように以下のことに注意しましょう。
歩行時
できるだけ腰が反らないように気を付けましょう。
痛みが出たときは前かがみになると痛みが和らぎます。
高齢の方はシルバーカーを利用するのもいいですね。
自転車を利用する
歩行に比べて、自転車に乗るときは骨盤が後ろに倒れて
自然と前かがみになるので、
歩行が難しい場合は自転車を利用して
買い物などを行うのもよいです。
低い場所から荷物を持ち上げるとき
腰を落として持ち上げる荷物に体を近づけ、足の力も使って荷物を一緒に持ち上げましょう。
腰を曲げて手と腰の力で荷物を持ち上げようとすると腰に負担がかかってしまいます。
高いところの荷物を取るとき
棚などの高い場所にあるものを取るときは、背伸びして無理に取ろうとせず、
踏み台などを用意して高さを調節して取りましょう。
まとめ
この記事では、以下のことをお伝えしました。
- 筋力を鍛えるリハビリ運動3つ
- 食生活を見直そう!筋肉づくりにおすすめのレシピ2つ
- 再発予防のための日常生活の見直しについて
腰に負担をかけないよう、日ごろからコツコツと筋力をつけることが大切ですね。
運動の面からだけでなく、食事面からもアプローチが可能です。
長く続けられるように自分に合った方法を見つけていけるといいですね!
また再発予防のためにも日ごろの行動を振り返ってみて、腰に無理のない行動を取っているかを確認してみましょう。