腰椎椎間板ヘルニアによる症状の一つに歩行障害というものがあります。
この記事では、まず腰椎椎間板ヘルニアとはどんな症状なのかというところから、歩行障害についてにフォーカスして、症例も2つご紹介しています。
また、腰椎椎間板ヘルニアの手術について、安全に行われるのか、また合併症についてもお話ししていきます。
腰痛と足の痺れで歩くのが困難に
足や腰に痛みや痺れがするようになって、全く歩けなかったり、長距離を歩こうとしても、足に痛みや痺れが出てきて全く歩けない、ということがあります。
安静にしていれば特に症状はなく、歩き始めた最初のうちは問題がなくても、歩き続けて5分から10分くらいすると、足に痛みや痺れの症状が出てきます。
それでもしばらく休むと痛みや痺れはよくなりはするものの、また歩き始めるとまた症状が出てきて、歩いては休みという繰り返しになります。
この場合、腰椎椎間板ヘルニアの可能性が出てきます。
腰椎椎間板ヘルニアとは
腰椎椎間板ヘルニアとは、腰の骨と骨の間にある椎間板の内部にある髓核という部分が元あった位置から飛び出した状態を指し、腰からひどくなると足の方にまで痛みや痺れが発症する疾患のことを指します。
腰椎椎間板ヘルニアについてもっと詳しく知りたい方はこちらへどうぞ!
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腰椎椎間板ヘルニアとはどんな症状?原因7つと治療法3つについて解説
腰椎椎間板ヘルニアの症状
腰椎椎間板ヘルニアの症状は、個人差はありますが、主に次の7つのことがあげられます。
- 前屈みになると痛いみやしびれの症状が出る。
- 短い時間でも立っているのが辛い
- しばらく座っているのが辛い
- 筋力低下
- 腰が痛くて座ってから立ち上がるのが辛い
- 足やお尻がしびれていて感覚が鈍くなっている
- 30分以上歩くと腰から足が痛かったりしびれたりする(歩行障害)
腰やお尻が痛くなったり、坐骨神経痛による足やお尻の痛みや痺れや筋力低下、そしてひどくなると歩行困難になるなどの症状があります。
さらに神経の圧迫が進んで症状が重くなると尿が出にくいなどの排尿障害になることもあります。
腰椎椎間板ヘルニアで歩行障害になった症例
ここからは、腰椎椎間板ヘルニアで、両側の足の股関節周囲筋麻痺による、歩行障害になった2つの例をご紹介します。
歩行障害症例1 48歳男性
自転車に乗って坂道を登った直後に腰痛になったと同時に、右足関節背屈困難の自覚症状が現れました。
病院を受診した際、腰痛は改善傾向だったが、右下垂足が認められ、その後左下垂足の症状も出ててきて歩行困難が認められて入院しました。
両側のL5/S1の知覚鈍麻と両側のアキレス腱反射の消失の診断が認められたが、膀胱直腸障害は陰性で、両側中殿筋以下に重い筋力低下が認められました。
筋電図では、両方のL5/S1の異常歩行の神経根障害が認められたが、電動速度は正常で、神経因性膀胱は見受けられなかったことから、L4/5椎間板ヘルニアによる歩行障害の診断が下され、その後手術が行われました。
L4/5の椎間関節は肥厚していて、両側のL5神経根に大きく膨れたヘルニアによる高度の圧迫が認められました。
ヘルニアを取り出した後、L4/5の間に後側方固定術を加えた。取り出されたヘルニアの重さは2.4gでした。
手術直後から麻痺症状は急速に回復していき、手術後3週間で前脛骨筋、長栂指伸筋はMMTで3となり、その半年後にはいずれも正常化し、中殿筋も手術後1年で5レベルになり、歩行も正常化しました。
歩行障害症例2 48歳男性
ゴルフをプレイしたその直後から左寄りの腰痛が発生しました。
その後、お尻から両足にかけて痛みと痺れが発生して、歩行困難になったことから検査入院されました。
SLR検査で左側の足が陽性になった以外は症例1と同じ症状でした。
両股関節周囲筋麻痺による歩行障害が観察されました。
ミエログラムではL4/5の間で完全にブロックされていて、CTミエロの検査では中央から左側にかけての腰椎椎間板ヘルニアが認められました。
また、L4/5の間の椎間関節には関節症性変化が原因の外側陥凹部の狭小かが認められたことから、腰椎脊柱管狭窄症と診断されました。
MRI検査でもL4/5の間に左側寄った腰椎椎間板ヘルニアが認められましたが、Gd-DTPAが原因の異常増強効果は見られませんでした。
また、筋電図では両側のL5/S1の神経根障害が認められましたが、電動の速度は正常値でした。
以上により、L4/5間の腰椎椎間板ヘルニアによる両側中殿筋麻痺の歩行障害と診断され、手術が施行されました。
手術所見:L4/5の間の椎間関節が肥厚がひどく、両側のL5神経根に膨れたヘルニアによる高度の圧迫所見が確認されました。
ヘルニアを摘出した後、L4/5の間に後側固定術を追加しました。
摘出された髄核には高度の変性が確認されて、繊維輪の一部も含まれていて、ヘルニアの摘出重量は、2.2gでした。
術後の経過は、手術直後から急速的に麻痺症状が回復していき、手術後2ヶ月で中臀筋のMMTは3〜4に回復。約4ヶ月ごにはほぼ5レベルになりました。
腰椎椎間板ヘルニアの手術の安全性と合併症とは
腰椎椎間板ヘルニアの手術は、神経根を圧迫しているヘルニアを取り除くことが目的です。
手術では手術用の顕微鏡を使われることが多く、手術中に明るく照らしながら神経や血管、そのほかの色々なものを拡大しながら慎重に手術が行われますので、手術は安全に行われますが、次の7つのような合併症が生じることがあります。
- 神経を損傷したことによる足の麻痺、知覚鈍麻、排尿障害、排便障害
- 創部感染、または術後椎間板炎
- 脊髄液の漏出及び髄膜炎
- 創部の神経麻痺、下肢痛
- 手術中の大量出血
- 深部静脈血栓症、肺炎などの感染症
まとめ
ここまで次の7つのことについてお話ししてきました。
- 腰痛と足の痺れで歩くのが困難に
- 腰椎椎間板ヘルニアとは
- 腰椎椎間板ヘルニアの症状
- 腰椎椎間板ヘルニアで歩行障害になった症例
- 症例1 48歳男性
- 症例2 47歳男性
- 腰椎椎間板ヘルニアの手術の安全性と合併症とは
腰椎椎間ヘルニアとはどんな症状なのかというところから、腰椎椎間板ヘルニアの症状が進行すると、全く歩けなくなったり、歩行するのが困難になったりしますが、その場合の症例までご消化してきました。
また、手術治療をする際には、安全に行われますが、時々いくつかの種類の合併症が現れることがわかりました。
ちょっと腰痛が気になったり、それに伴い歩きづらさを感じるようなことがありましたら、1日も早く医療機関を受診しましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー こんにちは、あかり接骨院院長の石川です。 僕について 少し自己紹介します。 僕は水戸黄門で有名な茨城県の水戸生まれです。 有名健康雑誌に掲載された今話題のセラピストです。 専門は脊柱管狭窄症(実例:手術レベルの腰痛を手術無しで緩和100症例以上あり)。 20歳から怪我を治すことで有名な接骨院で5年丁稚奉公し大きな骨折や脱臼を治してきました。 その後4年間整形外科に勤務、手術レベルの指の骨折を手術なしで完治させてます。 現在は脊柱管狭窄症の施術と骨格矯正のセミナー講師もしてます。 ここまでの道のりは正直かなり険しかったですが、 この仕事が大好きな気持ち一心でやってきました。 詳しい自己紹介は以下に書きました。 ⇨ 石川院長の詳しい自己紹介 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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