腰部脊柱管狭窄症のオペには色んな方法があります。
今回の記事では腰部脊柱管狭窄症のオペに関することを紹介します。
腰部脊柱管狭窄症の4つのオペについて
腰部脊柱管狭窄症に対するオペには様々な手術方法があります。
1つ目は、椎弓の一部と肥厚した黄色じん帯を除去し脊柱管を広げるという方法です。
2つ目は、それだけでなく上下の骨を合わせる方法とあります。
しかし、すべり症のように腰椎が前後左右などにずれていた場合は、固定術が必要になります。
参考元→腰部脊柱管狭窄症の手術について – 岩井整形外科内科病院
1.MEL(内視鏡下腰椎切除術)
MEL(腰部脊柱管狭窄症に対しておこなわれる)は内視鏡を使った手術です、全身を麻酔した後に、背中の皮膚にメスを入れ、内視鏡の管を入れます。
内視鏡の映像はモニターが映り、医師はモニターを見つつ、椎弓を取り除き、肥厚した黄色じん帯を取り除くことで、神経の圧迫を取り除きます。
MED(内視鏡を使った腰椎椎間板ヘルニアの手術法)と比較すると、やや出血の量が多めの手術です。
脊柱管狭窄症は高齢の方に多いですが、患者さんの身体への負担が少ない低侵襲手術なので、重い持病が無い限りは80~90代の方でも安心してこの手術を受けられます。
良い点
1.傷痕が目立ちにくいです。
2.従来のように背部の筋肉を大きく切らなくていいです。
3.術後の痛みが軽いので、治りが早く、手術した部分の細菌感染の危険が少ないです。
4.退院が早く、日常の生活や仕事への復帰も早くできます。
悪い点
1.MEDと比較すると出血量がやや多く、手術時間も長くなりがちです。
2.不安定性がありますので、除圧のみでなく固定が必須でも適さないです。
2.ME-PLIF/TLIF(内視鏡下腰椎椎体間固定術)
ME-PLIFは内視鏡とX線透視装置を使った固定術と言われている手術です。
全身を麻酔した後に、背部の皮膚を切り開いて、内視鏡の管を通します。
変形した椎間板を取り除き、そこにゲージと言われている人工物を収め、脊椎を形にしていきます。
その後、椎骨を固定していきます。
良い点
1.傷痕が目立ちにくいです。
2.術後の痛みが軽く、治りが早く、感染の危険が少なく、呼吸器系の合併症が少ないです。
3.背骨に付いている筋肉をはがすことが最少で、脊柱の安定性を損う可能性がとても少ないです。
4.退院が早く、日常生活や仕事への復帰が早く行えます。
3.FEL(FESS)完全内視鏡下腰椎椎椎弓切除術
FEL(FESS)は、微小内視鏡下で肥厚した黄色じん帯を取り除く手術です。
筋肉のはく離がこれまでの手術方法よりも少なく、全身の麻酔をします。
腰部脊柱管狭窄症に対するFEL(FESS)は適応が限られており、片側性などの一部のタイプの腰部脊柱管狭窄症にのみ相性が良いともされています。
良い点
1.傷痕が目立たないです。
2.術後の痛みが軽く、治りが早く、感染の危険性が低く、呼吸器系の合併症が少ないです。
3.背骨に付いている筋肉を剥がすことが最少で、脊柱の安全性を損うことが非常に少ないです。
4.退院が早く、日常生活や仕事への復帰が早くできます。
5.通常の内視鏡下手術よりも、体への負担が少ない治療の低侵襲です。
悪い点
1.術者に高度な技術が求められるため、実施可能な医師が少ないです。
2.全てのタイプの腰部脊柱管狭窄症に適応されず、一部の狭窄症のみに適応されます。
4.XLIF(内視鏡下腰椎側方椎体間固定術)
XLIFは内視鏡とX線透視装置を使った固定術と言われている手術です。
ME-PLIFと違うのは、ME-PLIFは背中の側から内視鏡を入れますが、XLIFは身体の側から入れます。
良い点
1.背中側の筋を痛めないです。
2.大きなケージが設置が可能です。
悪い点
1.狭窄が重い症例ですと使用が難しいです。
2.大腿神経群を傷つける恐れがあります。
3.手術が難しい場所があります。
腰部脊柱管狭窄症のオペ後の生活について
ここからは腰部脊柱管狭窄症のオペ後の生活についてを紹介します。
してはいけない動作と気を付けなければならない動作
力仕事や腰にかかる動作は避けてください、また動作はゆっくりと行うように心がけてください。
なお固定術を行った場合は、腰を過度に前後左右に曲げる、または捻ったりそらしたりしないようにして下さいね。
日常生活について
入浴
入浴が心配だと言う方は、立った状態または椅子に腰を掛けてのシャワー浴でも良いでしょう。
背中の部屋はこすらず、手で優しく洗うようにしてくださいね。
自動車等の運転
乗り降りの際には必要以上に腰をひねらないようにしてくださいね。
腰部脊柱管狭窄症の2つの保存治療について
ここでは保存治療についてを紹介します。
1.薬物療法
薬物療法には、痛みをとる効果がある炎症鎮痛薬、狭窄を受けている神経の血行を良くする経口プロスタグランジンE、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩剤、末梢神経の障害を改善するビタミンB12などがあります。
神経ブロック注射
症状の原因となっている神経の根元の部分へ、局所麻酔薬かステロイド薬を注射する治療です。
2.理学療法と運動療法
腰椎の牽引、温熱治療、マッサージなどの物理療法、歩行や運動、マッサージなどの運動療法を行う方法があります。
これらを組み合わせを実施することで、改善する効果があります。
しかし、しびれや間欠跛行に対する効果は明らかではないです。
腰部脊柱管狭窄症について
背骨には、脳から続く神経でもある脊髄が通るトンネルがあります。これを脊柱管と言われています。
腰部脊柱管狭窄症は、骨やじん帯の肥厚、椎間板の突出などにより、管狭管が狭くなってしまいます。
主な症状は歩行と休息を繰り返す間欠性跛行(かんけつせいはこう)や、立っていると下肢のしびれや痛みがひどい、しびれや痛みは足の両側にある。
歩くのはつらいが自転車に乗れる、下肢に力が入らない、おしりのまわりにしびれやほてりなどがある。などです。
まとめ
1.腰部脊柱管狭窄症の4つのオペについて
2.腰部脊柱管狭窄症のオペ後の生活について
3.腰部脊柱管狭窄症の2つの保存治療について
4.腰部脊柱管狭窄症について
腰部脊柱管狭窄症のオペにも種類があります。なので自分に合った方法を選ぶことが大切なので、気になる方は一度病院に行く事をお勧めします。
またオペ後の生活も気を付ける必要があります。