腰椎椎間板ヘルニア持ちにおすすめ杖5選に選び方や注意点も

「腰が痛くて立ち座りが辛い」
そのような悩みを抱えている方はいませんか? 腰の痛みが原因で歩行に影響が出ている場合は、杖を使うことで腰への負担が軽くなる可能性があります。
今回の記事では、腰痛向けの杖についてを紹介していきますね。

杖を使うことで腰痛が楽になる3つの理由について

1.痛みが出ない姿勢を保ちやすくなるため

腰痛の原因によっては、前にかがんで痛みが強く出る場合、左右のどちらかに傾けると痛みが強く出る場合、腰を反らした際に強い痛みが出る場合など、姿勢によって痛みが変化することがあります。
杖の長さや突く位置の調整をすることにより楽な姿勢を保ちやすいです。
姿勢を保つ腹筋や背筋などの体幹筋が原因で痛みが出ている場合は、体幹筋を支援する役割があります。

2.体重を杖に分散することにより腰の負担が軽減する

背骨は、椎骨と呼ばれている小さな骨が連結しており、前方は椎間板で後方は椎間関節で繋がりがあります。
どのような姿勢であっても常に体重の負荷がかかってしまい、加齢や繰り返す圧迫による負荷で痛みを発症するようになります。
椎間板や椎間関節が痛み、腰痛が出ている場合は、かかる体重を杖に預けて分散させることにより痛みが軽くなります。

3.杖を使用し支持面を広げ、立位姿勢や歩行を安定させることができる

腰の痛みがある時は、どうしても痛みをかばうためおかしな姿勢になってしまったり、体幹が不安定になったりと、転倒する危険が増します。
杖を突いて体重を支えている面積である支持面を広げる事で、バランスがとりやすくなり体が安定します。

あかり

杖を使うことで腰痛が軽減しますね

 

腰痛の方におすすめな5種類の杖とそれぞれの特徴について

1.一本杖

一本杖はよく目にする杖でしょう。
体に体重をかけて支えとして使用する感じではなく、予防的に使われたり、姿勢の保持を助ける程度に使われることが多いです。

2.T字杖

T字杖は、真っ直ぐな1本の脚にグリップがついた杖のことを言います。
シンプルな形状で初めて杖を使用する方でも使いやすいです。
T字杖はグリップの形状により「T字型と」「L字型」に分類されています。

脚が1本の「一本杖」、折りたためる「折り畳み式」、伸縮機能のある「伸縮式」などT字型の杖には様々な種類があります。

3.ロフストランド杖

ロフストランド杖は1本の脚と体重を支えるグリップ、脚を支えるカフを備えている杖です。
前腕支持型杖とも呼ばれています。
前腕を通る輪っかであるカフとグリップの2か所が体重を支えます。
グリップの1か所で支えるT字杖よりも、安定した歩行が可能です。

4.多点杖

足先が3~6点に分かれている杖です。
1本杖と比較しても支持面が大きいのが特徴です。そのため安定しており、手を離しても自立ができます。
杖にある程度の体重をかけて歩きたい方や、行動範囲が広い場合にもおすすめです。
階段や段差がある場合は、転倒しやすいのでその点は注意が必要です。

5.サイドケイン

片手で使用する、歩行器のような杖です。
多点杖より支持面が大きく安定感があります。しかしその分杖そのものの重量が重いので扱いづらい場面もあります。
主に屋内の限定された場所で使います。
特定の部位が痛む場合には、痛みが無い方に体重をかけられるのが利点です。

あかり

杖にも様々な種類があるのですね

杖の選び方について

杖を使う場面や場所、歩行能力の度合により杖の選び方が異なってきます。
よって自分の体や症状に合った杖を選ぶことが重要です。

杖の長さの目安について
杖の先を同じ側の足先前方の20センチメートルにおき、膝を30~40度に自然に曲げた位置です。
杖が長すぎたり短すぎたり、自分の身長に合わないと、正しい歩行姿勢がとれないため、杖が体に悪い影響を及ぼす可能性があります。
自分に合う杖の長さを知り、購入をする際の参考にして下さい。

前かがみの姿勢で痛みがある場合について
椎間板ヘルニアや腰背部の筋肉や靭帯由来の痛みに関しては、前かがみの姿勢で痛みが強くなる傾向があります。
前かがみでの姿勢で痛みがある場合は、杖を少し長めに調節して体幹を真っ直ぐに保つようにしましょう。

左右のどちらかに体を傾けることにより痛みがある場合
左右のどちらかに体を傾けることにより痛みがある場合は、痛みのない側の手に杖を持ち、体を預けることによって痛みが軽くなる事例が多いです。
椎間板ヘルニアでも、症状が片側に出る場合と、両側に出る場合などがあります。

具体的に言いますと、「前かがみの姿勢で右側に体を傾けることで痛みがある場合」は杖をやや長めに調整し、左手に持つようにしましょう。

初心者におすすめな3動作歩行
初めて杖を使用する方にもおすすめしたいのが3動作歩行です。

1.痛みのない足側の手で杖を持ちます
2.両足を揃えた状態で杖を前方に出します
3.痛い方の足を一歩前に出します
4.続いて、痛みのない方の足を前に出します
5.2~4の動作を繰り返します

杖を使うための4つの注意点について

 

1.杖を握る手が痛くないかどうか
杖に体重をかけて歩いている時に、握っている手が痛くなることがあります。
握る部分であるグリップにクッション性のある杖やグリップにつけているカバーがありますので、試してみると良いでしょう。

2.枝先のゴムがすり減っていないかを点検する
杖を長く使用していると、杖先のゴムがすり減ります。
放置すると、杖先が滑りやすくなり転倒などの危険がありますので、ときどき点検しましょう。

3.松葉杖は脇で体重を支えて使うものではない
松葉杖は脇で体重を支えて使うものではありません、脇には多くの神経が通っていますので圧迫するのは危険です。
松葉杖と脇の間の指4本分ほどの隙間が空くように長さを調節して、脇で挟むようにして使用しましょう。

4.杖を上手く立てかけることができずに、倒れる場合は
杖を手すりやテーブルにうまく立てかけられず、床に倒れることがあります。
倒れた杖を拾おうとしてバランスを崩してしまう危険がありますので、気を付けたいポイントです。
杖をひっかけるクリップ型の商品が販売されていますので、購入を検討してみてください。

 

まとめ

1.杖を使うことで腰痛が楽になる3つの理由について
2.腰痛の方におすすめな5種類の杖とそれぞれの特徴について
3.杖の選び方について
4.杖を使うための4つの注意点について

腰痛も杖を使用することで軽減することがあります。
杖にもいくつか種類がありますので、自分に合った杖を選ぶことも大切です。
また杖を安全に使うためにも注意する点がありますので、その点も気を付けたいですね。