腰椎椎間板ヘルニアは外傷や老化の影響を受けやすい!?【詳しく解説】

 

腰椎椎間板ヘルニアになると腰から、ひどくなると足まで痛みやしびれで悩まされます。

 

そんなツライ症状が起こる腰椎椎間板ヘルニアですが、その原因は、外傷や老化の影響を受けてなることが多く見受けられます。

 

この記事ではまず、腰椎椎間板ヘルニアというのがどういう疾患なのかをお話してから、原因である外傷や老化がどう関わっているのかを詳しく解説していきます!

腰椎椎間板ヘルニアってどんな病気?

 

ヒトの体の中心を走っている背骨は、積み重なった24個の椎骨から成り立っています。

 

上から7個までの椎骨のことを頸椎、その下の12個を胸椎、そしてさらにその下の5個を腰椎と言います。

 

それらの椎骨と椎骨の間に挟まってクッションのように支えている円盤状の軟骨のことを椎間板と言いますが、この椎間板が、強い衝撃や運動、または老化などから、本来あるべき位置から飛び出している状態のことを、椎間板ヘルニアと言います。

 

もう少し詳しく言うと、椎間板ヘルニアとは、椎間板の中には線維輪に包まれた髄核というゲル状の組織があるのですが、線維輪が断裂して髄核が外に飛び出した状態のことを指します。

 

そのはみ出た髄核が神経を圧迫することで、痛くなったりしびれたりします。

 

臓器などが本来の位置から外に飛び出してしまった状態のことをヘルニアと言いますが、頸椎椎間板ヘルニア、胸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアなどがあります。

 

この記事では、腰の部分に発生する、腰椎椎間板ヘルニアに絞って解説していきます。

腰椎椎間板ヘルニアになる主な6つの原因

 

腰椎椎間板ヘルニアになる原因は次の6つです。

  1. 加齢によるもの
  2. 重い物を持ち上げたとき
  3. 身体を強くひねった時
  4. 長時間姿勢の悪い状態を続ける
  5. 煙草を吸う
  6. 交通事故

 

椎間板が加齢によって老化することで、線維輪を破って髄核が外へ飛び出しやすくることがあります。

 

そして椎間板は縦からの圧力には強いのですが、ひねったり曲がったりすることには弱いという特徴があるので、重い物を持ち上げたり、体を強くひねったりすると、腰椎椎間板ヘルニアになりやすい傾向があります。

 

その他にも長時間姿勢の悪い状態を続けたり、煙草を吸うことによっても腰椎椎間板ヘルニアになることがあります。

 

また、交通事故に遭ったことでも腰椎椎間板ヘルニアになることも少ないとは言えません。

 

椎間板は外傷や老化の影響を受けやすい

 

腰椎椎間板ヘルニアが発症するにはいくつかの原因があることについては、先ほどお話ししました。

 

線維輪が亀裂するのは、線維輪が老化することと、激しい衝撃による椎間板の外傷によって、腰椎椎間板版ヘルニアになることが多いです。

 

外傷でも、小さな外傷が繰り返し起こることもあれば、椎間板に一度に大きな負荷がかかることが原因にもなります。

 

同じ運動動作を繰り返し行うことで椎間板に負担がかかることによって発生するというのが一番代表的なのですが、ここでは、外傷性の腰椎椎間板ヘルニアと、老化が原因の腰椎椎間板ヘルニアについて、取り上げていきます。

交通事故が原因の「外傷性」の腰椎椎間板ヘルニア

 

交通事故が原因で腰椎椎間板ヘルニアになることも多いのですが、その衝撃で、椎間板に強く負担がかかってヘルニアが発生することを「外傷性の腰椎椎間板ヘルニア」と言います。

 

「外傷性の腰椎椎間板ヘルニア」になるのは、強い衝撃が加わって椎間板が一度に変性することが原因なので、大きな交通事故にあった場合に発症します。

 

交通事故による腰椎椎間板ヘルニアについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらへどうぞ

「老化」が原因の腰椎椎間板ヘルニア

 

加齢が伴って、椎間板は柔軟性が失われることで腰椎椎間板ヘルニアになることもあります。

 

この場合、自覚症状がないころが多いのですが、交通事故に遭ったことがきっかけで、腰椎椎間板ヘルニアの自覚症状が発生することも多く見受けられます。

 

交通事故に遭った時に、衝撃が強くなくても自覚症状が発生することがあるという部分が、強い衝撃が原因となる外傷性の腰椎椎間板ヘルニアとは違うところです。

 

腰椎椎間板ヘルニアを放っておくと自然に治ることも!


腰椎椎間板ヘルニアは、自然に症状がなくなって治ることもある疾患ですが、症状がなくなっても、一度腰椎椎間板ヘルニアになった椎間板が元通りになることはありません。

 

しかし、飛び出した腰椎椎間板ヘルニアが小さくなったり、消えてなくなったりすることがあるということが、最近のMRIの検査でわかりますた。

 

腰椎椎間板ヘルニアになった場合でも、本来ヒトが持っている治癒能力によって、腰椎椎間板ヘルニアが小さくなって、症状がなくなり、自然に治る可能性があるということが分かったのです。

 

そういうわけなので、腰椎椎間板ヘルニアの痛みや麻痺症状がそんなにひどくなければ、保存的治療を行って数週間から1ヶ月程度、様子をみることが多く、手術的治療を急ぐことはありません。

 

まとめ

 

ここまで次の6つのことについてお話してきました。

  1. 腰椎椎間板ヘルニアってどんな病気?
  2. 腰椎椎間板ヘルニアになる主な6つの原因
  3. 椎間板は外傷や老化の影響を受けやすい
  4. 交通事故が原因の「外傷性」の腰椎椎間板ヘルニア
  5. 「老化」が原因の腰椎椎間板ヘルニア
  6. 腰椎椎間板ヘルニアを放っておくと自然に治ることも!

 

腰椎椎間板ヘルニアになるのは、外傷や老化がどういう風に関わっているのかわかりましたね。

 

交通事故がきっかけで、腰椎椎間板ヘルニアの自覚症状が起こることも多いですので、そのような場合には、少しでも早く専門の医療機関を受診しましょう。