腰部脊柱管狭窄症を若い人が発症する4つの原因とは?予防策も紹介!

腰部脊柱管狭窄症は60歳代以降に発症することが多いことからお年寄りに多い病気だと思われがちです。実際に腰部脊柱管狭窄症を発症する主な原因は加齢であると言われています。

しかし、「じゃあ、私はまだ平気だ!」なんて油断してはいけません。

実は若いうちに腰部脊柱管狭窄症を発症する人も少なくないのです。

 

でもだからと言って、むやみに怖がる必要もありません。

若くして腰部脊柱管狭窄症が発症する原因、そして発症しないように予防する方法を理解しておけば将来腰部脊柱管狭窄症で悩まずに済むでしょう。

 

そこで今回は若い人が腰部脊柱管狭窄症になりやすくなる原因と、将来発症させないための予防策をご紹介します!

 

◆若い人が脊柱管狭窄症になりやすい原因4つは何?

脊柱管狭窄症は加齢による骨などの変形が主な原因であると言われていますが、若くして脊柱管狭窄症になる人もいるのはなぜでしょうか。

若い人が脊柱管狭窄症になる原因は以下の理由が考えられます。

①先天的に脊柱管が狭い人

②腰に負担がかかる生活習慣をしている人

③アスリートなどスポーツをする人

④椎間板ヘルニアや腰椎すべり症などの骨の病気を患っている人

原因はいくつか考えられますが、これらはすべて腰への負担が多いということが共通しています。

 

それでは詳しくなぜ腰に負担がかかるのかご紹介していきます。

 

①先天的に脊柱管が狭い人とは?

日本人を含むアジア人は欧米人より脊柱管が元々狭いと知られています。日本人の正常な脊柱管の前後径の平均値は16㎜程ですが、脊柱管の前後径が13㎜以下しかない人は先天性の脊柱管狭窄であると考えられます。

あかり

脊柱管が狭いとどんな影響があるの?

元々脊柱管が狭いと骨の経年変形や、怪我による影響などを受けやすくなります。

正常な脊柱管の広さでは神経が圧迫されないような衝撃でも、狭い脊柱管では神経に損傷を与えてしまうのです。

 

そのため、生まれつき脊柱管が狭い人は比較的若いうちに脊柱管狭窄症の症状が出始める人も少なくはないのです。

 

また、近い親族に脊柱管狭窄症を患っている人がいる場合も先天的に脊柱管が狭い可能性があります。

脊柱管狭窄症という病気自体は遺伝しませんが骨格は遺伝しやすい為、親族で脊柱管が狭い人がいればご自身も脊柱管が狭い可能性があります。

 

②腰に負担がかかりやすい生活習慣って具体的にはどんな生活?

あかりスタッフ

普段、生活をするなかでも腰にはどんどん負担がかかります。

重い荷物を運ぶ仕事

 重いものを持ち上げるということだけで腰には大きな負担がかかります。仕事で頻繁に重い荷物を持ち上げるような動作を繰り返していると腰には常に大きな負荷がかかり続けていることになります。

長時間座り姿勢でする仕事】

立っている時より座っている時のほうが楽だと感じる人も多いかと思いますが、実は座っている時の腰への負担は意外と大きいのです。特に座っている時は猫背など悪い姿勢になりやすくなります。

仮に良い姿勢をとっていたとしても、長時間同じ姿勢でいることで筋肉が凝り固まってしまい腰に負担がかかってしまいます。

【立ち仕事をする人】

頭は一般的に5㎏前後あると言われています。この重い頭を支えるために背骨は緩やかなS字カーブを描いています。このS字カーブの背骨と腰周りの筋肉などで立ち姿勢の際に腰にかかる負荷を支えています。

しかし、長時間の立ち仕事によって背骨のS字カーブが崩れたり筋肉が疲労することで、腰の負荷を支えきれなくなり必要以上に負担がかかってしまうのです。

【アスリート・趣味や部活などで頻繁に運動をする人】

運動と腰痛の因果関係については後述しますが、運動は体力や筋力を鍛えて健康的な体を作ると同時に体に大きな負担を与えることもあります。

特に上半身と下半身を支える役目を担っている腰はスポーツによって体にかかる負荷を多く受けてしまいます。

【肥満体質の人】

肥満体質の方は重い体重自体が腰関節に負荷をかけることになります。

しかし、それだけではなくお腹周りについた脂肪のせいで重心が前に傾いてしまいます。前に傾いた重心のバランスを取るために反り腰になり腰に負担がかかることになるのです。

 

③スポーツが原因で脊柱管が狭くなる理由は?

野球・サッカー・バスケットボール・水泳・新体操どれも学生の頃の部活動や幼い頃から習わせるスポーツとして人気の高いものですよね。

小さい頃から熱心にスポーツに取り組むのはとても良いことですが、実はリスクも潜んでいたのです。

ふたこ

スポーツをすることは健康に良さそうだと思ってました…。どんなリスクがあるの?

腰をひねること・腰を反ること・ジャンプからの着地などの動きを繰り返すスポーツでは腰に大きな負担がかかります。このような動きが積み重なると腰椎の疲労骨折を起こすことがあります。この疲労骨折を腰椎分離症(ようついぶんりしょう)と呼びます。

腰椎分離症は10歳代に起こることが多いと言われています。

 

腰椎分離症だけでは脊柱管狭窄にはなりませんが、分離した腰椎が上下にずれてくることで腰椎分離すべり症に発展します。

腰椎が上下にずれることで脊柱管が狭くなり脊柱管狭窄症の症状が出てしまうのです。

 

 

④ほかの骨の病気が原因で発症するのはなぜ?

【腰椎椎間板ヘルニアとの併発】

腰椎椎間板ヘルニアは腰への負担の積み重ねが原因で発症することが多いので、活動が活発な20~40代の若い世代に多いと言われています。

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨と背骨の間にあるクッションの役目をしている椎間板が飛び出てきてしまう症状のことを言います。

この椎間板ヘルニアを治療しないでそのままにしていると飛び出た椎間板で脊柱管が圧迫され続けてしまい、脊柱管狭窄症へと進みやすくなってしまいます。

 

【腰椎分離すべり症との併発】

前述したように、スポーツなどによる腰への負荷で若いときに腰椎分離症となり、それが腰椎分離すべり症へ発展することがあります。

上下にずれた骨が脊柱管を圧迫し脊柱管狭窄症の症状が出現します。

 

【変形性腰椎症との併発】

変形性腰椎症は加齢が主な原因とも言われていますが、若くても発症することがあります。

激しいスポーツや腰へ負担の積み重ねなどによって背骨に衝撃が加わることで骨がとげの様に変形してしまうのです。この飛び出たとげのような骨が神経を圧迫して脊柱管狭窄症を併発します。

 

◆脊柱管狭窄症にならないために今すぐできる予防策2選

脊柱管狭窄症になる原因を今までご紹介してきましたが、ご自身に当てはまることありましたか?

私は何個か心当たりがありました(苦笑)

え?じゃあ脊柱管狭窄症になっちゃうの!?」と心配になるかもしれませんが、ご安心ください。

脊柱管狭窄症は予防できます!

 

簡単な体操や生活習慣の見直しなど、今からでも遅くはありません。

若い頃から気をつけることで将来脊柱管狭窄症にならずに健康的に年を重ねていけます。

 

【適度な運動】

若い頃の激しい運動による腰への負担を原因として紹介してきましたが、運動することは筋力・体力を高めるのでとても良いことです。

腰回りの筋肉がないと背骨を支えることができずに余計に腰に負担がかかってしまいます。

若いうちから適度に体を動かし、筋肉を鍛えておくことは腰への負担軽減にもなるのでぜひ運動は取り入れましょう。

多くある筋肉の中でも上半身と下半身をつなぐ筋肉が腸腰筋(ちょうようきん)です。この筋肉を鍛えることで脊柱管狭窄症予防になるのです。

 

脊柱管狭窄症の予防に効果的な筋肉腸腰筋(ちょうようきん)についてはこちら↓を参考にしてください。

脊柱管狭窄症の予防&改善の重要ポイント!腸腰筋を徹底解剖! – 船橋二和向台にある脊柱管狭窄症に特化した接骨院・あかり接骨院 (akarisekkotsuin.net)

 

【生活習慣の見直し】

脊柱管狭窄症になりやすい生活習慣としていくつかご紹介しましたが、趣味などではなく仕事や部活などの場合はなかなか環境をかえることは難しいですよね。

その場合はこまめに休憩をとったり姿勢を変えたりするだけでも血行不良が改善されます。

余裕があればストレッチなどを取り入れて体をほぐすと良いでしょう。

脊柱管狭窄症予防に効果的な体操はこちら↓参考にしてください。

脊柱管狭窄症の予防に効果的な体操のススメ!!目的別に4つご紹介 – 船橋二和向台にある脊柱管狭窄症に特化した接骨院・あかり接骨院 (akarisekkotsuin.net)

 

また、肥満体質の方は反り腰になりやすいので、ダイエットを心がけることと反り腰解消ストレッチも試して脊柱管狭窄症を予防しましょう。

寝たまま反り腰解消法はこちら↓

 

まとめ

◆若い人が脊柱管狭窄症を発症する原因は4つあった!

①先天的要因

②生活習慣による負荷

③スポーツによる負荷

④ほかの骨の病気との併発

◆脊柱管狭窄症にならないための予防法

 二足歩行する人間にとって、ただ生活しているだけでも腰には大きな負荷がかかってしまいます。それは避けられない事実です。

しかし、腰に負担をかけないために若い頃から安静にして過ごすのは身体的にも精神的にも不健康になってしまいます。逆効果です。

 

若い頃から趣味や仕事に一生懸命取り組みながら、脊柱管狭窄症にならないための予防策を取り入れて上手に付き合っていきましょう。そのほうがずっと健康的ですよね。

そうして年を重ねても健康的な体で楽しい老後を過ごしたいですね。