腰部脊柱管狭窄症の椎弓形成術とは?わかりやすく解説します!

 

 

「椎弓形成術ってどういう手術?」

「椎弓形成術と椎弓切除術があるけど違いがわからない」

 

そんな疑問をお持ちの方のために記事を書きました。

 

この記事を読めば、椎弓形成術とはどんな手術内容なのか、椎弓形成術との違いもわかるようになります。

椎弓形成術は2種類あります!

椎弓形成術は脊柱管狭窄症を患っている患者さんに対して行われる手術の名称です。

 

あかりスタッフ

腰と首に対して行う手術が2種類があります。

  • (腰)腰椎椎弓形成術
  • (首)頚椎椎弓形成術

腰椎椎弓形成術(椎弓切除術)

黄色靭帯骨化症、骨棘形成の脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの患者さんに対して行われる手術です。

腰椎部分の椎弓の一部を切り離し、脊柱管を広げて圧迫をなくします。

手術は手術用顕微鏡を使って行われます。

 

椎弓形成術と椎弓切除術は基本的に同じ言葉の意味となります。

 

あかりスタッフ

腰椎椎弓形成術(椎弓切除術)には以下の2種類があります。

  • 広範囲椎弓切除術
  • 部分椎弓切除術(開窓術)

 

字のごとく、広範囲の椎弓を切り離す場合は広範囲切除術になります。

必要な部分のみを切り離す場合は部分椎弓切除術(開窓術)になります。

手術の方法

背中から腰の皮膚を切り開き、皮下組織や筋肉をよけて腰椎の後面をさらけ出します。

 

背中を触ると背骨が飛び出している部分を切り離し、椎弓の一部を切り離して脊柱管を広げて圧迫をなくします。

 

黄色靭帯が脊髄を圧迫している場合や椎間板ヘルニアが脊髄を圧迫している場合はそれぞれを切り離してから圧迫をなくす場合もあります。

 

椎弓の切り離す範囲が広い場合で腰椎の安定性が損なわれるおそれがある場合は腰椎固定術を併用する場合も出てきます。

出典元:東京脊椎クリニック

術後の経過

広範囲椎弓切除術は、術後数日の安静が必要です。

部分椎弓切除術は、術後2~5日目からの歩行が目安となります。

 

患者さんの状態によって安静にする期間や歩行の開始時期は変わってきます。

 

1か月間はコルセット装着になります。

合併症

まれにですが以下の合併症が現れることがあります。

  • 神経根、脊髄の損傷による下肢麻痺、下肢知覚鈍麻、排尿排便障害
  • 硬膜の損傷
  • 手術部分から硬膜内の脳脊髄液の漏れ
  • 脳脊髄液の漏れにより生じる髄膜炎
  • 切り開いた部分の血腫形成による神経麻痺や下肢痛
  • 感染
  • 深部静脈血栓症
  • 肺炎などの感染症

 

あかりスタッフ

合併症は主治医の先生によく聞いてみましょう

腰椎椎弓形成術の手術や退院などの目安

●手術時間:30分(1椎間)

●入院期間:5~7日

●社会復帰:2~3週

●通院期間:2~3か月

●麻酔方法:全身麻酔

●手術体位:うつぶせ(腹臥位)

出典元:東京脊椎クリニック

上記の目安は東京脊椎クリニック様の基準ですので患者さんや病院によって違いがあるので注意が必要です。

 

主治医の先生に確認を取りましょう。

頚椎椎弓形成術

頚部脊柱管狭窄症や頚椎後縦靭帯骨化症の患者さんに対して行われる手術です。

 

椎弓を切り開いて人工骨(スペーサー)を挿入して脊柱管を広げます。

 

頚椎椎弓形成術は多くの疾患で適応可能なため、脊椎手術で最も多い手術法です。

 

あかりスタッフ

頚椎椎弓整形術は以下の3つがあります。

  • 片開き法
  • 正中縦割法
  • 椎弓切除法

片開き法

出典元:東京脊椎クリニック

 

主に用いられる手術方法です。

 

頭の後ろから首の後ろの部分の皮膚を切り開きます。

頚椎の後の椎弓に付着している筋肉をはがして片側の椎弓を切り離します。

 

もう一方の椎弓に切り込みを入れ、椎弓の間に人工骨(スペーサー)を挿入して脊柱管を広げて神経の圧迫をなくします。

 

正中縦割法

出典元:岩井整形外科内科病院

 

頚椎の中心から骨を縦に割って左右へ開き、脊柱管を広くします。

空いた骨のスキマに人工骨(スペーサー)を挿入します。

 

椎弓切除法

出典元:岩崎整形外科内科病院

 

名前のとおり、椎弓を切除して脊柱管を広くする方法です。

頚椎弓形成術の手術や退院などの目安

●入院期間7~10日手術時間1時間~(1椎間)

●社会復帰3~4週

●通院期間2~3か月

●麻酔方法全身麻酔

●手術体位うつぶせ(腹臥位)

出典元:東京脊椎クリニック

 

上記の目安は東京脊椎クリニック様の基準ですので患者さんや病院によって違いがあるので注意が必要です。

主治医の先生に確認を取りましょう。

内視鏡を使用する腰椎椎弓形成術

先に紹介をした腰椎椎弓形成術(椎弓切除術)は手術用顕微鏡を使って行う手術でした。

 

手術用顕微鏡を使う以外に内視鏡を使って行う腰椎椎弓切除術が2種類あります。

 

あかりスタッフ

内視鏡を使う椎弓形成術は以下の2つです。

  • MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)
  • FEL(FESS)(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)

MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)

背中後ろ部分の皮膚を18~20mmほど切り開き内視鏡の管を通します。

医師は内視鏡の映像を見ながら手術をします。

 

椎弓を切り取った後、対象の黄色靭帯を切り取ることで神経の圧迫を取り除きます。

 

特別な持病をお持ちでない限り、80~90代の患者さんでも受けることができます。

MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)のメリット

あかりスタッフ

メリットとして以下の7つがあります。

  • 傷跡が目立たない
  • 背中の後ろ部分の筋肉を大きく切らなくてよい
  • 術後の痛みが軽い
  • 術後の回復が早い
  • 手術部分の細菌感染の危険性が少ない
  • 退院が早い(4~6日)
  • 日常生活や仕事への復帰が早い

MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)のデメリット

あかりスタッフ

デメリットとして以下の3つがあります。

  • 内視鏡下椎間板摘出術に比べると出血量が多い
  • 内視鏡下椎間板摘出術に比べると手術時間がやや長い
  • 不安定性が多く、固定が必要な場合は適さない

MEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)の入院などの目安

 

入院期間4~6日
社会復帰術後1週~
麻酔方法全身麻酔

 

表は岩井整形外科内科病院のページを参考に筆者が作成

 

上記の目安は患者さんや病院によって違いがあるので注意が必要です。

主治医の先生に確認を取りましょう。

FEL(FESS)(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)

直径7mmの小さな内視鏡で対象の黄色靭帯を切除する手術です。

筋肉の剥離が少ないことも特徴です。

 

FEL(FESS)は適応が限られています。

そのため、片方の脚だけの痛みや腫れの症状が出る外側陥凹狭窄といった一部の腰部脊柱管狭窄症にだけ相性がいいとされています。

 

FEL(FESS)(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)のメリット

あかりスタッフ

メリットとして以下の9つがあります。

  • 傷跡が目立たない(8~10mm程度)
  • 術後の痛みが軽い
  • 術後の回復が早い
  • 感染症の危険性が少ない
  • 呼吸器系の合併症も少ない
  • 背骨についている筋肉をはがす量が少ない
  • 背骨の安定性を損なうことが少ない
  • 退院が早い(3~4日)
  • 通常の内視鏡下手術より患者さんへの身体の負担が少ない

FEL(FESS)(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)のデメリット

あかりスタッフ

デメリットとして以下の2つがあります。

  • 医師に高度な技術が要求されるので実施可能な医師が少ない
  • すべての脊柱管狭窄症の症状に適応することができない

FEL(FESS)(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)の入院などの目安

 

入院期間3~4日
社会復帰術後1週~
麻酔方法全身麻酔

表は岩井整形外科内科病院のページを参考に筆者が作成

 

上記の目安は患者さんや病院によって違いがあるので注意が必要です。

主治医の先生に確認を取りましょう。

手術は慎重に検討しましょう

椎弓形成術の手術に限ったことではありませんが、脊柱管狭窄症で手術をお考えになっている場合は一度立ち止まって考えましょう。

 

当院では、手術を最後の手段と考えています。

手術をしても別の場所に痛みが出てしまうことが多いのです。

手術の前にやることは骨格のゆがみを正すことです。

 

当院の石川院長のメッセージは下記の記事にあります。

https://akarisekkotsuin.net/youbusekichuukansyuzyutuseikatu

 

まとめ

  • 椎弓形成術は2種類あります!では、腰椎椎弓形成術と頚椎椎弓形成術の手術の方法、術後の経過、合併症、手術や退院の目安を紹介しました。

 

  • 腰椎椎弓形成術には、広範囲椎弓切除術と部分椎弓切除術(空窓術)の2つの切除術があります。

 

  • 頚椎椎弓形成術には片開き法、正中縦割法、椎弓切除法の3つの手術方法があります。

 

  • 内視鏡を使用する腰椎椎弓形成術にはMEL(内視鏡下腰椎椎弓切除術)とFEL(FESS)(完全内視鏡下腰椎椎弓切除術)の2種類の切除術があります。

 

  • 脊柱管狭窄症で手術を考えている場合は、手術の前に骨格のゆがみを正すことができないか検討しましょう。
 

椎弓形成術について詳しく解説してきました。

手術を検討されている患者さんは主治医とよく相談をして手術を受けるか決めましょう。

 

緊急を要する手術でない場合はご自身の骨格のゆがみを正すことも考えてみてくださいね。

 

今回は『腰部脊柱管狭窄症の椎弓形成術とは』についてご紹介しました。

当院では、手術はしない!を目指して施術をしております。

大きな神経症状が出てしまっている場合を除いては、
お身体の歪みを解消することで、脊柱管狭窄症を作ってしまった根本部分から良い体の状態へと近づけていくという
施術を行っています。

この歪みをとることは、実はご自身でも行っていただくことができます。

その方法は、ぜひ以下の動画で一緒に実践されてみてください。

院長石川が解説する動画と、スタッフである私石川が1人で実践してる方法がございます。

ぜひやってみてくださいね。

 

自分でゆがみ取りの院長石川の解説付き動画はこちら

自分でゆがみ取りをスタッフ石川が1人で行っている動画はこちら

 

当院では脊柱管狭窄症の方のためのスペシャルメニューを初回無料でご案内しております。
当院のメニューとご予約はこちらからご覧いただけます。

 

【船橋市二和東の施術場所】

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二和向台の駅を背にして直進

 

 

② 左側にピザーラを見ながら通り。

 

 

③  BOSSの自販機を右に曲がり。

 

 

④  建物入り口になります。

 

 

⑤  入って右側になります。

 

マンションの一階の一室にあります。

ベルを鳴らさずご自由にお入りください。

先に患者様がいらっしゃることがありますので、

待合室でお待ちください。

 

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